コンタクトレンズの装用、結膜弛緩症の発症に寄与

コンタクトレンズ(特にハードレンズ)装用歴のある高齢者に、結膜ヒダの高い発生率と重症化が認められる。

加齢は結膜弛緩症発症の危険因子として広く、コンタクトレンズの装用も余剰結膜ヒダの発現に寄与する可能性がある。

最近のによると、コンタクトレンズ装用歴のある51~60歳の患者の100%に結膜弛緩症がしたのに対して、コンタクトレンズ装用歴のない同年齢層の対照集団では、率は88.8%。このでは結膜弛緩症の罹患率は、すべての年齢群を通してコンタクトレンズ装用者で高かった。

「結膜弛緩症の罹患率および重症度は、同年齢の非装用者に比べてレンズ装用者で高く、装用期間と相関があることから、コンタクトレンズの装用は結膜弛緩症の独立した危険因子であると考えられます」と、このの筆頭著者である三村達哉医師(MD)は、Ocular Surgery Newsのe-mailインタビューで語った。

この臨床では、結膜弛緩症発症のもうひとつの危険因子であるドライアイの罹患率は評価されず、コンタクトレンズ装用の単独の役割を明らかにすることはできなかったが、三村医師はコンタクトレンズ装用がリスクの増大に寄与する理由は数多くあるとしている。

「コンタクトレンズを装用すると、低酸素症、機械的摩擦、脱水またはレンズ素材との不適合により慢性結膜炎症が誘発されます。我々はこうした結膜炎症反応が結膜弛緩症を引き起こすのではないかと考えました」と同医師は語った。

コンタクトレンズ装用者における高い罹患率と重症度

このでは、鼻側、耳側および中間部の3箇所の結膜弛緩症の重症度をするため、ヒダの大きさと数を評価する既報のが使用された。患者の下方視によるが、指圧によって状態が緩和する場合は、これも測定された。

結膜弛緩症の罹患率は、いずれの年齢群もコンタクトレンズ装用者で高かったが、コンタクトレンズの使用に関係なく、加齢に伴って上昇した。結膜弛緩症と診断された被験者の割合は11~20歳ではレンズ装用群46.8%に対して非装用群17%、21~30歳でそれぞれ66.3%と53.1%、31~40歳で84.1%と70.4%、41~50歳で90.8%と88.1%であった。

結膜のヒダの重症度は、コンタクトレンズ非装用者よりも装用者で重度と評価され、耳側または鼻側のヒダのある患者ではその差は統計的に有意に。中間部のヒダのある患者にも差はみられたが、その差は他のほど大きくなかった。耳側のヒダは鼻側よりも全般に重度であった。

さらに、注視ならびに圧力に結膜弛緩症の変化は、装用群および非装用群のいずれも加齢とともに増加を示した。

また、このではハードレンズの使用歴のある患者はソフトレンズに比べて罹患率および重症度が高いことが認められた。

考えられる原因

著者らは、コンタクトレンズ装用者で結膜弛緩症のリスクが高いことについては、いくつかの原因が考えられるとしている。三村医師は、なかでも最も可能性が高い理由としてレンズが結膜をこすり、に影響を与えることで、の急速な破壊と菲薄化が生じ、さらに涙液のが遅れることによって、眼表面のサイトカイン活性が増大すると推測している。

同医師は「コンタクトレンズによる結膜弛緩症には複数の機序が関与すると思われますが、おそらくはレンズと結膜間の乾燥と摩擦に関連して機械的に引き起こされる炎症が原因と考えられます」と話した。

結膜弛緩症の罹患率と重症度は、ハードレンズおよびソフトレンズのいずれの装用者も非装用者よりは高かったことから、コンタクトレンズによる結膜弛緩症には共通の病因が存在する。しかし、重症度も罹患率もソフトレンズ装用者に比べて、ハードレンズ装用者で高いことから、他の因子の存在も示唆される。 – by Bryan Bechtel

Reference:

  • Mimura T, Usui T, Yamamoto H, et al. Conjunctivochalasis and contact lenses. Am J Ophthalmol. 2009;148(1):20-25.

  • 三村達哉医師(MD)の連絡先: 〒113-8655東京都文京区本郷7-3-1, 東京大学大学院医学系研究科眼科学教室 e-mail: mimurat-tky@umin.ac.jp.

コンタクトレンズ(特にハードレンズ)装用歴のある高齢者に、結膜ヒダの高い発生率と重症化が認められる。

加齢は結膜弛緩症発症の危険因子として広く、コンタクトレンズの装用も余剰結膜ヒダの発現に寄与する可能性がある。

最近のによると、コンタクトレンズ装用歴のある51~60歳の患者の100%に結膜弛緩症がしたのに対して、コンタクトレンズ装用歴のない同年齢層の対照集団では、率は88.8%。このでは結膜弛緩症の罹患率は、すべての年齢群を通してコンタクトレンズ装用者で高かった。

「結膜弛緩症の罹患率および重症度は、同年齢の非装用者に比べてレンズ装用者で高く、装用期間と相関があることから、コンタクトレンズの装用は結膜弛緩症の独立した危険因子であると考えられます」と、このの筆頭著者である三村達哉医師(MD)は、Ocular Surgery Newsのe-mailインタビューで語った。

この臨床では、結膜弛緩症発症のもうひとつの危険因子であるドライアイの罹患率は評価されず、コンタクトレンズ装用の単独の役割を明らかにすることはできなかったが、三村医師はコンタクトレンズ装用がリスクの増大に寄与する理由は数多くあるとしている。

「コンタクトレンズを装用すると、低酸素症、機械的摩擦、脱水またはレンズ素材との不適合により慢性結膜炎症が誘発されます。我々はこうした結膜炎症反応が結膜弛緩症を引き起こすのではないかと考えました」と同医師は語った。

コンタクトレンズ装用者における高い罹患率と重症度

このでは、鼻側、耳側および中間部の3箇所の結膜弛緩症の重症度をするため、ヒダの大きさと数を評価する既報のが使用された。患者の下方視によるが、指圧によって状態が緩和する場合は、これも測定された。

結膜弛緩症の罹患率は、いずれの年齢群もコンタクトレンズ装用者で高かったが、コンタクトレンズの使用に関係なく、加齢に伴って上昇した。結膜弛緩症と診断された被験者の割合は11~20歳ではレンズ装用群46.8%に対して非装用群17%、21~30歳でそれぞれ66.3%と53.1%、31~40歳で84.1%と70.4%、41~50歳で90.8%と88.1%であった。

結膜のヒダの重症度は、コンタクトレンズ非装用者よりも装用者で重度と評価され、耳側または鼻側のヒダのある患者ではその差は統計的に有意に。中間部のヒダのある患者にも差はみられたが、その差は他のほど大きくなかった。耳側のヒダは鼻側よりも全般に重度であった。

さらに、注視ならびに圧力に結膜弛緩症の変化は、装用群および非装用群のいずれも加齢とともに増加を示した。

また、このではハードレンズの使用歴のある患者はソフトレンズに比べて罹患率および重症度が高いことが認められた。

考えられる原因

著者らは、コンタクトレンズ装用者で結膜弛緩症のリスクが高いことについては、いくつかの原因が考えられるとしている。三村医師は、なかでも最も可能性が高い理由としてレンズが結膜をこすり、に影響を与えることで、の急速な破壊と菲薄化が生じ、さらに涙液のが遅れることによって、眼表面のサイトカイン活性が増大すると推測している。

同医師は「コンタクトレンズによる結膜弛緩症には複数の機序が関与すると思われますが、おそらくはレンズと結膜間の乾燥と摩擦に関連して機械的に引き起こされる炎症が原因と考えられます」と話した。

結膜弛緩症の罹患率と重症度は、ハードレンズおよびソフトレンズのいずれの装用者も非装用者よりは高かったことから、コンタクトレンズによる結膜弛緩症には共通の病因が存在する。しかし、重症度も罹患率もソフトレンズ装用者に比べて、ハードレンズ装用者で高いことから、他の因子の存在も示唆される。 – by Bryan Bechtel

Reference:

  • Mimura T, Usui T, Yamamoto H, et al. Conjunctivochalasis and contact lenses. Am J Ophthalmol. 2009;148(1):20-25.

  • 三村達哉医師(MD)の連絡先: 〒113-8655東京都文京区本郷7-3-1, 東京大学大学院医学系研究科眼科学教室 e-mail: mimurat-tky@umin.ac.jp.